Sunday, February 25, 2007

Plan B


天気予報通り、昨晩から雪と雨が交互に繰り返し降り続く。週末の10kmはどうやら我慢した方が良さそうだ。
日曜にしては珍しく朝早く起きたため、外へ朝食を食べに行くことに。地元では結構評判の「Breakfast Club」というオムレツやパンケーキ、フレンチトースト、ポテトにとても薄いおかわり自由なコーヒーが出てくる、いわゆるアメリカの朝食専門のレストランである。周りは閑散として一見怪しげな産業地域にありながらも、ドアを開けると老若男女が賑やかに日曜の朝食を楽しんでいる。9時過ぎに到着したら最後のテーブルに座ることが出来てその直後満員に。意外に常識的な量の食事が出てきたことにほっと一息。何を食べても結構おいしい。コーヒーは薄い。

朝食後、来週水曜日から通いはじめるテニススクール用のラケットを買いに。ランニング以外の変則的なトレーニングをリズムに入れたかったので、テニススクールはその役割を担うことに。

買い物中電話が鳴る。
「久しぶり、俺だけど元気?今日15時からフットサルの試合があるんだけど、まだ興味ある?」
誰からの電話なのか分からないままいきなり直球の質問。
「ごめん、誰?」
名前を聞いても分からない。
「去年のクリスマス前のパーティーでサッカーやってたって話してたからどうかなと思って。」
まだ誰からの電話を受け取ったのか分からない
「・・・・・???・・あぁ!?。あぁ、思い出した、あの時の?」
そう、去年友人宅でパーティーをした際に20分程話したシカゴ大学MBAに通う彼である。
「連絡ありがとう。覚えてくれてたんや。行く、行く。」
雪で走れなくなった代わりにちょうどいい。フットサルをするため急遽帰宅、支度をしてシカゴ大学のとある屋内体育館へ。
アフリカ、ブラジル、アメリカ、トルコと様々な国から来ているMBAの生徒達と20分ハーフx4ゲームをプレイ。シカゴに来てからボールを蹴るのは約半年ぶりであるが、ボールを蹴るのはやはり楽しい。最初は体もガチガチでボールも上手く操れないが、徐々に慣れながらチームメイトとのタイミングも合い出し楽しくなる。あっという間に1時間半が過ぎる。

まったく予期せぬ変則トレーニングとなったが、とても充実した時間を過ごす。
シカゴではホームパーティーに招待されたり、自宅に招待する機会が多く、その分人に会う機会も必然的に多くなる。昨晩もあるホームパーティーに行っていた。これはアメリカ特有の文化であると分析するが、たいていの場合とても社交的且つフレンドリーで、その日その時間を楽しむことに非常に長けるが、後日長期的に人間関係を築くまでに発展する場合は極めて少ない。「また、今度会おうね。」なんて言う言葉を文字通りに鵜呑みにしては決していけない。彼らにとっては別れの挨拶の1パターンなのである。
そんな中で、極まれにふと自分がした話しを今日みたいに覚えてくれている人がいることに感動。これからも好奇心を常に持ち、色々な人と会ってこういう予期する事ができないことが起こり得る機会を増やしていきたい。

Chicago Distance Classic


8月にシカゴで行われるChicago Distance Classicといわれるハーフマラソンにエントリーをした。この大会はChicago Marathon同様LaSalle Bankが主催している、毎年約1万2千人が参加するシカゴ市民マラソン大会である。

これで10月のフルマラソンにむけてトレーニングの達成度等指標になる大会が以下の様に出そろった。
3月25日日曜日 Shumrock Shuffle 8km
8月12日日曜日 Chicago Distance Classic 20km
10月7日日曜日 Chicago Marathon 42.195km

こう並べてみると、これらの大会はおそらくシカゴ市民がシカゴマラソンでピークをむかえれるよう時期と距離が設定されているように思える。

多くの人が元旦に「今年こそはマラソンを走るぞ!」という新年の決意をする。英語でも「New Year's Resolution」と言い、元旦に新しい誓いをすることは一般的である。極寒の冬を乗り越え3月に冬眠から覚めたように3万人のランナーがShumrock Shuffleを走り、「New Year's Resolution」をまだ忠実に実行している約3割にあたる1万2千人がシカゴの短い夏にハーフマラソンを走り、そこで諦めない意思のある人が冬が始まる直前10月の本番に挑む、という感じであろうか。

そういえば、新年の決意をここまで強く意識した年は今まで一度もない。だいたい毎年3月頃には何を決意したかすら忘れる。
今年は初めて新年の決意を実行できるよう頑張ろう。

Saturday, February 24, 2007

Rhythm

忙しい平日が瞬く間にまた終わり、週末になる。

企業に雇われて仕事をしている人や学校で勉強をしている人のほとんどがこのリズムで人生を送っている。この平日と週末という誰かが始め定着した生活リズムには、特定の感情的リズムがある。例えば、金曜の晩や土曜の晩には、まだ先を気にしないで休める時間がある余裕と、1週間の仕事を終えた充実感からくる溢れんばかりの開放感。日曜の晩や月曜の朝は、誰もが感じる週刊五月病ともいえるどんよりした憂鬱感。いまいち火曜なのか水曜なのか、はたして木曜なのか特に意識もせず、とにかく目の前の仕事やイベントをひたすらこなす平日。平凡で典型的なリズムである。

最近、その感情的リズムの中では比較的ポジティブな週末の時間帯に、軽いランニングと10kmをするリズムが出来ている。つまり、ポジティブな時間帯に自分が楽しめることをすることで至福の時を過ごす、極めて孤独な楽しみである。

3月25日の8km大会まであと1ヶ月になったため、来週からもう少し距離と頻度を増やすべく、この1週間のリズムの中ではネガティブな感情を強いられる月曜の朝や平日の時間帯にランニングを導入することで、この生活リズムを円滑化させていこうと思う。
ランニングができるうえに感情的リズムのネガティブをポジティブに変える。うまくやれば一石二鳥、このような発想がとても好きである。

土曜日の今日は、軽く5kmランニング。右足の裏がまだ若干痛むため、無理せずストレスなく走る。
今晩から雪が降るらしいが、明日の10km、至福の時が楽しみだ。

Monday, February 19, 2007

Mr. Beef

2月19日月曜日の今日は、「President's day」という祝日。外気温はなんとマイナスではなくプラス7℃まであがる。0℃以上になるのはおおよそ1ヶ月ぶりである。残念なことに、この週末合計18.5kmも走りこんだせいか足の裏が若干痛むため、今日はだいじをとって休養。いつもランニングを通してシカゴの風景写真を載せているが、今日はマラソンにとっても重要要素の1つである食べ物について紹介しよう。

休日はたいてい家で軽くランチを食べるのだが、今日は暖かいため外出してランチをすることに。先月車のディラーからランニングをした際に発見してから気になっていた、家から徒歩2分の場所にある「Mr. Beef」に行くことに。家からとてもちかいのだが通勤とは正反対の方角のため、普段めったにこのあたりを歩くことはない。「Mr. Beef」名前が素直すぎてどうも愛嬌がある。ウェブサイトでレビューを見るとどうやらローカルの人からかなり愛されている店らしく、ユーザーレビューはほぼ満点。

とりあえず看板メニューのItalian Beef Sandwichと試しにCheese BurgerとFrench Friesを注文。


このItalian Beef Sandwichはまるで吉牛の汁だく牛丼を思い出させるかのような、とても柔らかいくジューシーな肉を汁がしみこんだパンに挟んでいる。とてもうまい。Cheese BurgerとFrench Friesはありきたりのどこでも食べれる程度の味。


どうやら「Mr. Beef」はもともと地元の人に人気の老舗であったが、それに加えある有名なシカゴ出身のコメディアンがTVに出演した際、番組の中で「Mr. Beef」のItalian Beef Sandwichが大好きで5つ食べきってから更に人気がでたらしい。


シンプルなアイデアは強い。きっと「Mr. Beef」の創業者もただおいしい肉をパンにはさんで売ることから始めて多くの人に愛される様になったのであろう。

Sunday, February 18, 2007

Surf punk


快晴の今日、最高気温はマイナス6℃。シカゴの冬にしては暖かい日である。いつものランニングジャケットとパンツをまとい、週末恒例の10kmランニング。

歳と共に耳も落ち着いたせいか、iPodのプレイリストにはTommy Flanagan (piano jazz), Ben Harper, Jack Johnson, Counting Crowsというようなまったりとした音楽が目立つ。 昨日のようなタイムを気にしないランニングをする際にはそれらがぴったりあうのだが、毎週タイムを記録する週末の10kmにはアップテンポな曲が欲しい。ふと棚から1枚のCDを取り出しiPodに入れる。1990年代後半から2000年前半にメロコア・サーフパンク全盛期の真っ最中にちょこっと活躍したカリフォルニア・サンタバーバラ出身の「The Atris」のCD。

実は、このバンドのドラムを知っている。学生の時サンタバーバラでスタジオを持つミュージシャンのホストファーザーの家にホームステイをしていた際、彼はよくドラムを練習しに訪ねて来ていた。歳は自分より2つ程下の当時19歳でありながら、「自分はドラムをするために生まれてきた」みたいなことを言いながら、黙々とまじめに練習をしていた。日本に帰国して社会人になり2年後の2003年、疲れきったある週末にふとMTVをつけるとBillboard Music Chartの4位に「The Atris」が紹介されている。そう、まぎれもなく彼のバンドで、全米4位のバンドになっていた。まさにアメリカンドリームである。MTVを見た直後、渋谷のタワーレコードに彼らのアルバム「So Long Astoria」を誇らしげに購入した。

今日はその彼の曲と共に10kmにチャレンジ。先週とは異なり、昨日ランニングしたにも関わらずとても足が軽い。耳から入る曲が、素直にカッコイイ。オリジナルの「In This Diary」、名曲のカバー「The Boys of Summer」なんかは特にカッコイイ。興味のある人はi tune storeで是非視聴して欲しい。今年30歳をむかえ耳も落ち着いたと思っていたが、まだまだ彼らのSurf Punkをカッコイイと思える発見。年下の彼から「物事にまっすぐ取り組むこと」を教わったことを思い出す。きっと今もどこかでまじめにドラムを叩いているだろう。

途中、Lincoln Parkに積った雪に足をとられ、まるで雪上トレーニングをしているかのようなコースがあり足腰のよい鍛錬に。最後の1km、400m、200m、100mのアナウンスを聞きながら心の中ではラストスパート、足はへろへろになりながらゴール。

先週のタイムを1分30分縮め、49分39秒。トレーニング開始から初めての40分台。現役時代のベストタイムと15分差に到達。

体重66.8kg 体脂肪率17.0% 体年齢32歳 BMI23.7
骨格筋率34.8% 内蔵脂肪レベル7.5(標準5.0) 皮下脂肪率10.8% 基礎代謝1582kcal

満足のいく走りが出来た今晩は、3月のShamrock Shuffleを教えてくれた再来週ドイツに転勤する同僚とタコス屋をはしごする。

After a storm


大雪と寒波の後ようやく寒さが和らぎ、今日土曜日にはマイナス4℃まで気温が上昇する。今日は時間を気にせず8.5kmをランニング。いつも10kmで走るLa Salle blvd.をまっすぐ北上し、North Ave.にさしかかるとミシガン湖の方に直進し、中間地点を折り返した後は湖沿いを南に下りMichigan Ave.を通り家に戻るコース。最近は体が動き出してどれくらいでどの汗の量が出るのかも分かる。よって、湖沿いの比較的風が強くWind Chill(体感温度)が低くなる場所を走る前に、十分汗を流して体を温める。体が十分火照り湖沿いにさしかかった時に見た光景は、2−3年前、アメリカの大都市に大雪が降って機能不全になる映画で見た光景に近いものであった。これだけ大きいミシガン湖が凍ったその上に雪が積もり、まるで雪の大平原のように映る。またその大平原の向こうにはスカイスクレーパーがそびえ立つ。典型的なシカゴでありながらその異様とも言える景色を前に、ひたすら走り続ける。

今日のランニング。写真を撮った場所はしっかりとペースが落ちている。その後はりきってスパートをかけて走った部分はちゃんと上昇している。明日は週末恒例の10km。

Tuesday, February 13, 2007

Winter storm


目が覚めるといつもより空が暗い。昨晩から降り始めた大雪がまだまだ続きそうだ。しかも風で雪が下から上に吹き上げている。

完全防寒、防水をして通勤路を歩く。店の前で雪かきを一生懸命しているが、きっときりがない。





15時に社長から全社員に悪天候による帰宅指示の一斉メールが送られる。

こういう日に限って忙しい。明日予定の2つのプレゼンテーションを急いで仕上げて20時30分。もうデスクの周りには誰もいない。



外に出ると20cm程雪が積もっている。タクシーはもちろんつかまらず雪をかきわけながらゆっくりと帰路を歩く。こうして雪国の1日が終わる。

今日は休息日。週末には外が走れる状態になるよう願う。

Monday, February 12, 2007

Frozen over

先週あたりからオフィスの建物を沿うように流れる「Chicago river」に氷が張り出した。昨晩から降った雪がその張り尽くされた氷の上に積もり、景色が幻想的になる。この都会の風景と、氷ついた川の見る度に問う。何故、ここに大都市を作ったのだろう。何故、アルカポネはここを縄張りにしたのだろう。そんなことを考えながら冷気が吹き上げる橋を渡りオフィスへ出勤し、橋を戻り帰路を歩く。

今日は4km。3日連続のランニング且つ10kmを走った次の日のために、筋肉痛を抱えながら軽くジョギング。
途中雪に足をとられながらもゆっくりとしっかりと走り込む。

雪を踏みこみながら、常夏のフロリダかどこかへランニング合宿に行ければと妄想にふける。

Sunday, February 11, 2007

Tune your run

どうも最近、天気の話をとりあげがちである。英語で「small talk」という言葉があるが、通常人と会話をする時に「今日は寒いねぇ。明日からは雨らしいよ。」というような他愛のない話をすることを意味する。でも、ここシカゴでの生活において天気の話は必ずしも「small talk」ではない。その日の気温によって生活・行動範囲が決まる。今週末土曜日はマイナス10℃、日曜日はマイナス5℃まで気温があがる。そう、外を走るにはこのうえないチャンスである。予報では日曜日の方が暖かいようなので、土曜日に軽く5kmジョギング、日曜日10kmにチャレンジする。

土曜日は久しぶりにミシガン湖沿いのランニングコースを走る。砂浜には雪が積もり、水辺の波が打ちあたる歩道は氷が張り尽くされている。快晴で太陽の光が一面の氷と雪に反射し神秘的な北国の情景に感動。5km景色をみながら全行程リラックスした走りをしたせいか、体が冷えこむ。帰路ミシガン通りのナイキタウンとアップルストアに寄り、とうとう念願のiPod nanoとNike Plusのレシーバー、Nike Plus対応トレーニング用のシューズを購入。

この前オーダーしたNike IDのシューズはまだ届いていないが、どちらにせよNike Plus対応ではないため本番と大事な練習用に使用する予定。今回購入したシューズはNike Plus対応で、日々のトレーニングに使用する。2足のシューズを使い分けることで、慣れたシューズで練習と本番に挑む。無駄使いを正当化する、なんとも自分らしい言い訳である。

この「Nike Air Structure Triax X」というシューズ、どうしようもなく格好悪いが、驚く程履き心地が良く走りやすい。どうやらRunner’s Magazineの編集者推薦アイテムらしい。ランニング時におけるシューズの大切さを練習から実感しているせいか、隣にあったとても格好いいが履き心地がいまいちのシューズを選ぶことは、もはやできない。

日曜日、初めてNike Plusを装着しての10km。まず靴底にある型にレシーバーをはめ込む。




軽くジョギングをするとiPodが反応する。走行距離や「Power Song」を設定。




そしてジャケットにiPodを装着して準備完了。







好きな音楽を聴きながら走り始める。最初はどうも今までと勝手が違い、ペースが安定するまで違和感があったが、途中から音楽とランニングを同時に楽しむ充実感に浸る。また1kmごとに「残り何km」という音声ガイド付き。通常、半分の折り返し地点として時計を見ていた場所約15m手前で「残り5km」の音声ガイドが流れる。どうやら距離もかなり正確に計測されているようだ。

昨日の5kmの疲れがまだ残るせいか、折り返し後ややペースが落ちる。全身から徐々に力が落ちていくのを感じる。残り1kmをきった辺りで、開始前に設定した「Power Song」に切り替わる。これはラストスパートをかけるための曲である。今日の「Power Song」はBen Harperの「Steal my kisses」。音楽が与える精神的刺激を直接感じながら、脚が自然と軽くなる。ちょうどラストスパートのエネルギーが限界を超えた頃、終了のアナウンスが流れる。普段より2ブロック程手前で10kmのアナウンスが流れるが、そもそも今まで10kmとしていた距離はインターネットで調べたドライブ用の距離。今日Nike Plusで走った距離は、まっすぐではないLincoln Parkのまがりくねった歩道の距離を含めた計測値なので、今まで10km地点としていたゴールより若干短くなることに納得。

帰宅後、さっそくiPodをパソコンに接続すると自動的にNike Plus.comに自分のランニングが記録される。

ウェブサイトでは今日のランニングの距離、時速、ペース、カロリーがグラフで表示される。タイムは先週より1秒縮まり51分09秒。

また週、月毎にどれだけの距離を何分で走ったかをグラフと数値でとても分かりやすく見る事が出来る。その他、ゴールを設定して達成までの距離、時間等を表示するほか、自己ベストや他人との競争もできる。

このNike PlusとiPodは、ランニングという極めて孤独なスポーツのモチベーションをあげランナーのコミュニティーを作る、これは素晴らしいアイデアである。これからはランニングに持っていく音楽を選ぶ楽しみもできて、ますますランニングが楽しくなる。
シャワーを浴びて久しぶりに体脂肪計で計測。

体重66.8kg 体脂肪率17.1% 体年齢33歳 BMI23.7
骨格筋率34.7% 内蔵脂肪レベル7.5(標準5.0) 皮下脂肪率10.9%

ランニングを開始してから全ての項目においてベストの数値を記録。特に内蔵脂肪レベルが0.5下がったことに1人で微笑む。

Shamrock Shuffleまであと6週間。体重をなるべく軽くした状態で大会に挑みたい。

Friday, February 09, 2007

Non stop

あっという間に1週間が過ぎた。もう金曜日なのかとあらためて驚く。今週は、シカゴに来てから1・2を争うくらい仕事で忙しい週だったため、結局、先週の10kmランニング以来1度も走らなかった。忙しいのに加え、今週は1日も極寒ではない日、気温でいうとマイナス5℃以上というところだろうか、そのような日が全くなく常にマイナス10℃から20℃の寒さ。本当に寒い。クランチでマシーンで走るとよいではないかと思うが、やっぱり外で走りたい。外で走りたいから、週末は有意義に走ろう。

Saturday, February 03, 2007

Icicle


リビングルームの壁一面窓から差し入る陽が、まるで春か初夏を感じさせるような快晴の今日、外気温は華氏5度。摂氏になおすとマイナス15℃。ここで天気予報を見ると、実際の気温と「Wind Chill」と呼ばれる体感気温の両方が表示される。特に風の吹く街としてよく知られるシカゴでは、この「Wind Chill」を確認してその日に着る服を選ぶ。今日の「Wind Chill」は摂氏マイナス27度。昔、大阪のエキスポランドにマイナス30℃を体感できるアトラクションにわざわざお金を払って入ったことを思い出す。

アメリカ開拓時代、どうしてここまで寒くなる場所に好き好んで街を作ろうとしたのだろうか。もう少し馬を走らせて、カリフォルニアやフロリダまで我慢すれば、こんな寒い場所に大都市を作る必要はなかったのに。

少し迷ったが、1週間楽しみにしていた10km再チャレンジを決行することにした。これだけ気温が低いと何を着ても寒いから、ちょっと速めに走って体を温めよう。自家発熱すればどうにかなるだろうと。最近、オンラインで購入したランニングジャケットとパンツを装着して建物の1階で準備体操をしていると、隣に住む知り合いがエスキモーの格好をながら買い物袋をぶらさげて帰ってくる。実は、同じマンションのしかも隣の部屋に、同じ会社で働く女の子が住んでいる。この子が東京からシカゴの異動に関する色々を世話してくれたのだが、どういうわけかたまたま隣りに住むことになった。世の中はとことん狭い。

走り始めると、先週よりも距離感とペースが分かっているせいかとてもスムーズに感じる。折り返し地点で25分。先週よりも1分早い。そのまま難なく10kmを完走し、今週のタイムは51分10秒。先週よりも若干タイムが縮まったのだが、それより体がとても楽なことに驚く。今月は10kmを毎週末走り、この距離を「当たり前」と思えるようにして、次の大会準備をすることにしよう。

ゴールした後、タイムを見た時気になったのだが、腕時計のバッテリーが点滅している。この前、東京で入れ替えたのでなくなるはずがない。ふと携帯電話を見ると同様バッテリーが点滅している。そう、あまりの寒さに時計や携帯の電池が機能していないのである。

家に戻り洗面所の鏡を見ると、ふと目を疑う。寒気で肺がやられないように写真のようなもので口と顔下半分を覆いながら走っているのだが、その口から息をしていた場所になんと、10cm程のつららができていた。

自分がつららをぶらさげながら走っていたのかと、思わず笑う。バナナがあれば、バナナで釘が打てるかどうかを試していただろう。今朝食べた最後のバナナが悔まれる。

end air pollution